医学生トアルのつらつらブログ

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花粉症、なんで部屋の中でも治らないの?

 

皆さんこんにちは、トアルです!

もうすぐ花粉の季節ですね。

多くの人が悩まされている花粉症の症状が、

なぜ部屋の中にいても良くならないのか

その謎を医学的知識も織り交ぜながらわかりやすく解説していきます。

 

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花粉症とは

そもそも花粉症とはなんなのでしょうか?

花粉症はアレルギー性鼻炎の中で花粉に対して起こるものをいいます。

 

つまり花粉症はアレルギーなんです。

当たり前だろって思いましたか?

 

でも、花粉症はピーナッツアレルギーと同じだって聞くとどうでしょうか?

なんか変な感じがしますよね?

実際、花粉症も食物アレルギーも体の中で起こっている反応というのはほとんど同じです。

しかし多くの人はあたかも花粉症を何か特別な他の物であるかのように思っています。

なぜなら花粉症の人は他の様々なアレルギーを持っている人の数と比べて圧倒的に数が多いからです。

これがたくさんの人に間違った理解をもたらしているんです!

なのでまずはアレルギーの簡単なお勉強をしましょう。

 

 

2種類のアレルギー反応

 アレルギーには大きく分けて2つの工程があります。

それが即時型反応遅延型反応です。

分かりやすいようにピーナッツアレルギーの場合で説明しますね。

 

即時型反応というのは、ピーナッツを食べたその時にすぐに出る症状のことです。

食べて数分すると、唇がはれたり、口の中がかゆくなったりといったものです。体内でIgEという物質がピーナッツに反応することで、マスト細胞という細胞を呼び寄せます。このマスト細胞によって炎症物質が出され症状が出ているのです。

 アナフィラキシーショックというのをみなさんも聞いたことがあると思いますが、これもマスト細胞によって出された炎症物質が原因となっています。

これが即時型反応です。

 

遅延型反応というのは、ピーナッツを食べてからしばらくして出る症状です。

さらに遅延型反応は数時間の間続きます

ピーナッツアレルギーの友達が間違えてピーナッツを食べた後、しばらくしてから体がかゆいと言い始めたという経験はないですか?

これが遅延型の反応で、数時間続くんです。さきほど紹介したマスト細胞が出す炎症物質が、好酸球という細胞(白血球の仲間です)を呼び寄せて、

好酸球がさらに慢性的な炎症を引き起こす物質を出すというのが遅延型反応になります。

 ではいよいよ花粉症について考えてみましょう。

部屋の中での症状の原因

ここまで読んできた皆さんならもうわかりますよね。

花粉が多い季節に家の中にいても症状が治まらないないのは、

アレルギーの遅延型反応が起こっているからなんです。

 

家の中に花粉を入れない方法とか、花粉の多い季節に換気はするべきかとか、

家の中での花粉症の症状に困っている人に向けていろいろな情報がネットにはあふれていますが、個人的な意見としてはそれらは気休め程度です。

ここまで仕組みを勉強した皆さんにはもうわかると思います。

結局は外で大量の花粉にさらされないのが大切なんです。

 

だって少し考えると分かりますよね?

花粉の寿命なんて言うのは数時間から数日だし、真っ裸になって締め切ったお風呂に入っている時でも鼻水やくしゃみは出続けるんです。

 

だから本当に花粉症の対策をしたい人は

できるだけ外出は控えて、外に行くときはマスクやゴーグルをして、

帰ったときは玄関で上着は脱いで生活空間に入れないようにする。

これらのことを結局はしっかりと続けていくしかないんです。

 

あとはしっかり食べてしっかり寝る。

 

今回伝えたかったのは

いろいろな情報に触れていろいろ試すのもいいけど、

まずはちゃんとしたマスクやゴーグルを使って体に花粉が入るのを防いで!

ということ。

 

かくいう僕も花粉症に悩まされている一人です。

皆さんが適切な対応をしてもらえればと思います!

 

それでは!

 

追記:花粉症の薬に関する記事はこちら ↓↓

 

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